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広島&千葉に倉庫
年度内 30㌧ クレーン整備

2021年9月10日物流ニッポン

 大森運送(大森栄作社長、広島県呉市)は2021年度中に、二つの物流拠点を県内外で構える。11月中に呉市で、22年2月までには千葉市緑区で、それぞれ倉庫を建設。ともに耐荷重30トンの天井クレーンを備え、強みである重量物輸送の業容拡大を図っていく。

 呉市産業団地の阿賀マリノポリスに今年4月、9200平方メートルの土地を取得。11月の操業開始を目指し、延べ床面積1400平方メートルの平屋建て倉庫の建設を進めているところだ。

 同社としては初めて、30トンの重量物に対応できる天井クレーンを設置。同市内の呉営業所の倉庫にも天井クレーンは備えているが、10トンまでしか耐えられなかった。これまで以上に重たい荷物を扱えるようになり、工作機械やプラント構造物、鋼材など重量物の輸送に加え、保管、入出庫といった付帯業務の受注を増やしたい考え。

 また、多様な荷物を想定し、耐荷重2.8トンの天井クレーンを併設する。

 大型トレーラーが敷地内で旋回できるだけの広いスペースも確保。施設周辺の道路における交通事故のリスクを減らし、安全性を強く求める顧客の要望に応える目的だ。

 千葉では、土気緑の森工業団地内に8400平方メートルの土地を借り、千平方メートルの平屋倉庫を建てる。呉と同様に大小合わせて2基の天井クレーンを設けるほか、敷地内に事務所棟と整備棟、インタンクを設置。22年2月末の完成を予定している。

 すでに関東営業所(千葉市中央区)があるが、この新築に伴い移転。同社では関東の事業比率が全体の3割以上をを占めており、30トン級の重量物に対応する倉庫を持つことで更なる業績向上を目指す。

 大森社長は「価格競争に陥りがちで出入りの激しい普通倉庫と異なり、重量物に特化した倉庫は日々の単価は低くても安定した荷主が見込める。既存倉庫としては東広島市や北九州市門司区を含め4棟あるが、いずれも手狭になるほどの状況だ。市場のニーズはあるので、顧客の物流を幅広く支援していきたい」と話している。(矢野孝明)

2021年09月10日